手術設備 (Operating Room)

機能 (床置きをなくした安全で清潔な手術室)
― 《清潔》であること ―
病院の中でも、手術室は絶対的に清潔な空間でなくてはなりません。
そのためには、速やかに確実に清掃が行なえるようにと考え、手術に必要となる機器類を全て天井からの吊り下げとし、可能な限 り床に置かずにすむようにしました。
また、手術台は150年以上の実績を有するドイツのマッケ社製を採用しました。
この手術台は、一般外科手術をはじめ、複雑な体位の手術にも対応できる万能性だけでなく、電動で容易に移動することができ、 手術台の周りや真下も清潔に保つことを可能とします。
― 《安全》であること ―
手術に必要となる機器類を天井からの吊り下げとしたことによるメリットは清潔面ばかりではありません。これらの機器からは 当然多くの配線があり、床にこれらの配線が散在することもなくなりました。
手術中、医師や看護師が急激な動きをしなければならない場合でも、これらの配線が支障となることも避けられました。
役割 (2階に配置された手術室)
― 《水害時でも機能できる病院》であること ―
山陰地方に位置する綾部や福知山には一級河川となる由良川があり、1953年の台風では河川の氾濫により多くの死者をだし ました。 以来、堤防工事により大きな被害は見られなくなったものの、近年でも2004年10月20日の台風23号では市街地も危うく 浸水となるところでした。
今日の手術設備のほとんどは電気を要します。ご存知のように水害となると数日間水は引きかず、たとえ自家発電を装備したり 、電気が復旧しても、一度浸水し再稼動できなくなった設備では、災害後、被害に遭われ運ばれてこられる患者さまのお役には立 てません。
病院は万が一、災害となったときこそ機能しなければならない施設と考え、地震に備えて免震構造・水害に備えては手術室を2 階に配置しました。
ICU(集中治療室)Intensive Care Unit

(床置きをなくした集中治療室)
ICUにはいられている患者さまには、いつでも俊敏に駆付けられなければなりません。そのため、病棟となる3階のナースステーション横に集中治療室を配置しました。
当院のICUは、手術室同様 衛生面や機能面から各種機材を天井から吊り下げとなっております。さらに、集中治療室内の患者さまの計測データの管理を、随時オンラインで一元管理可能なシステムを導入しており、急変の場合でもより俊敏で正確な対応が可能で、患者さまご自身はもとより不安なご家族さまにも安心していただけます。
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