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更新:2023/08/01
脳神経内科は脳や脊髄、神経、筋肉の病気をみる内科です。体を動かしたり、感じたりする事や、考えたり覚えたりすることが上手にできなくなったときに専門的に診療できます。症状としてはしびれやめまい、うまく力がはいらない、歩きにくい、ふらつく、つっぱる、ひきつけ、むせ、しゃべりにくい、ものが二重にみえる、頭痛、かってに手足や体が動いてしまう、ものわすれ、意識障害などたくさんあります。 科の名称が紛らわしいためと思いますが、よく脳神経内科はわかりにくいといわれます。特に間違えられやすいのが精神科、精神神経科、神経科、心療内科などです。脳神経内科はこれらの科と異なり、精神的な問題からではなく、脳や脊髄、神経、筋肉に病気があり、体が不自由になる病気を扱います。まず、脳神経内科でどのような病気か診断し、その上で骨や関節の病気がしびれや麻痺の原因なら整形外科に、手術などが必要なときは脳神経外科に、精神的なものは精神科にご紹介しますので、お気軽にご相談下さい。
食中毒の原因となるボツリヌス菌って、聞いたことありますか? 少量のボツリヌス菌を食べても、普通なら私たちの腸内細菌たちがボツリヌス菌を増殖するのを抑えてくれます。でも、缶詰などでたくさんのボツリヌス菌が増殖していた場合、それを食べてしまうとボツリヌス症という食中毒になってしまいます。 ハチミツにもときどきボツリヌス菌がごくわずかに含まれることがあり、大人には何の問題もないのですが、腸内細菌があまり発達していない乳児がそれを食べてしまうと、お腹の中でボツリヌス菌が増殖してしまい、ボツリヌス症になってしまうことがあります。 ボツリヌス菌が出す毒素には筋肉をだらんと緩めてしまう作用があり、ボツリヌス症になると、飲み込む筋肉、呼吸をする筋肉がうまく働かなくなることがあります。ですから、ボツリヌス菌は、非常に怖い細菌なのですが、その毒素の作用を逆に利用しよう、というのが、ボツリヌス療法です。ボツリヌス毒素の効果で、つっぱった筋肉を和らげることができるのです。今では、医療だけでなく、美容の分野でも使われています。もちろん、ボツリヌス療法によって、ボツリヌス菌に感染することはありませんので、ご安心ください。 脳卒中後遺症による痙縮とボツリヌス療法 脳卒中をおこすと、片側の手足の麻痺が出ることがあり、時間がたつと、それが手足のつっぱり(痙縮)となることがあります。痙縮がおこると、手足の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなり、歩きにくいなど日常生活が不便になると同時に、痛みが出る場合は、その苦痛も感じることになります。お世話をしてくれる人にとっても、着替えや下着の交換がたいへんになることがあります。 ボツリヌス療法は、そういった負担を和らげてくれる可能性があります。歩きやすくなる、着替えがしやすくなる、手や体を清潔に保つことができる、などの効果が期待できます。もちろん、適応をよく吟味する必要はありますが、もしそういったお困りをお感じであれば、脳神経内科にご相談ください。
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